> テレビから出てきた、私の王子様。4
『で、この王子様達とさよならするわけだぁー…』

そう言いながら、親友のミチ子がユチョンコレクションが山ほど入ったボックスをゴミ箱の上で傾けようとする。


『ぐわっ、ちょっ………と待った!!
捨てるんじゃなくて、預かってってば。サヨナラじゃなくて一時的なお引っ越し!』

『でも言っちゃったんでしょぉー、本人に直接……バレたらヤバイんじゃない?』






“私、あんまりテレビとか見なくて……だからユチョンさんのこと、あまり知らないんです”



『よりによって何でそんな嘘ついちゃうかなぁー…』

『だって、……回りの皆と一緒になりたくなかったんだもん……。
ファンとしての私じゃなくて、一人の女性として見てほしかった………から…』


場所を社食に移し素直に白状する私を見て、ミチ子は大きく溜め息をついた。


『分かるよぉ、その女心…。でもあんたがユチョペンなの、ここじゃまぁまぁ有名な話じゃん。
バレた時はどうするつもりなの?』

『ユチョンさんが辞めるまで隠すのは絶対に無理だと思うの、だから来たのをきっかけに好きになったとか……ダメかな?そういうの……』


『うーーん……』

ラーメンどんぶりに残った数本の麺を勢いよくすすったミチ子は、こう続けた。

『まぁそれが自然ちゃ自然だよね。
それに、付き合ってる恋人に隠し事してるわけじゃないし……バレてもそんなに大事にはいたらないか……………なぁ』

いつもより歯切れの悪いミチ子が、心配そうに首を傾けた私に最後にこう言い残した。


『変な状況でバレる、何てことがなければいいんだけど……』




黄昏るように向けたミチ子の視線の先に一人の女性がいたことは、しばらく経ってから聞くこととなった………







続く


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by k-tmyf | 2015-12-20 18:00

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by ジチョル
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